2009/09/01

39日目、3部2幕かえし


1部をかえした時に不在だった役者さんがいたので、
今日の前半の稽古は1部の抜きでした。

蜷川さんから全員に、
個人の描写を追求せよ
とのアドバイス。
「その人だけ追ってても楽しいっていう風になればいいね。」

いま、絵で言うと
大方の形は取れて、どんな色にするかもいろいろ試して、
あとはタッチを決めてガツガツ描き込んでいく。
といったところではないでしょうか。

様々な挑戦をしかけてくる役者も、かなり増えました。
「ここで嬉し過ぎて失神するんです」
という若手男優のアイデアには、
思わず笑ってしまいました。
観ている私も興奮するような、
何が出て来るか一瞬一瞬が楽しみな稽古場です。


抜き稽古が終わり、長めの休憩がありました。
その時、2階からぼーっとながめていたのです。

阿部さんの周りに半円になって台詞合わせをする俳優たち、
ひとりで台詞を唱え続ける人、
ある俳優さんをつかまえて真剣に話し合う演出補佐、
あ!じゃれて笑った!
つられて演出助手も笑った!
動き続けるスタッフさん、
ちょっと息をつく音響さん、
そして
演出席から稽古場全体を何処となく見ている蜷川さん。
蜷川さんは、
アスパラベーコン巻きのベーコンであり、
山芋短冊巻きの海苔だと思いました。
せめぎあう人々の才能とか個性とか努力を
みんながバラバラにならないように優しく纏め、
進むべき道へ誘導する。
みんなの味を潰さずに、むしろ引き立てる。
演出家・蜷川さんはそういう方です。


私は随分年老いた気持ちで
「ああ幸せだなあ」
なんて思っていました。
ここは間違なく、高め合う場所です。
和やかだけど、怠けは許されない。
みんな必死だけれど、笑顔がある。
私は、この稽古場にいる時間がとても好きです。
いつまでもこの雰囲気に浸っていたいと思います。
このまま見学エキスパートになって生涯を終えるってのも
ありだなあ・・なんて。
いえいえ、私が今後目指すのは、
自分でこういう集団を作り、芸術作品を制作することです。


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