始まる前は、少し異様な空気でした。
いつもよりピリっとした緊張感が
稽古場を包んでいました。
そして・・
さすがです。
全通しだからといって、
役者にブレはありませんでした。
むしろ、今までクリアできなかった難題シーンが
良くなっていたほどです。
私がこの日、一番楽しみで注目していたことは、
全通し後の蜷川さんの感想です。
わたしだけではないと思います。
稽古場の役者さんやスタッフさんにとっても、気になることは
「さあ、初通し、演出家はどう思った?」
ということだと思います。
なぜならその演出家の言葉が、
この10時間という長い作品に奮闘した日々を
有意義にも無意味にもするからです。
もちろん大事なのは
演出家や観客の評価だけではありません。
しかし、確実に、それも大事なのです。
全通しが終了したのは、夜の10時前でした。
蜷川さんは、ごく簡単に
よくなっている、良い方向に向かっている、という風な総評をされました。
そして「2ヶ月、大変だったけどありがとう」という感謝の意を述べた後、
「明日の稽古はやめよう」という突然の休日宣言。
といっても、スタッフは小屋入りに向けて作業が多々あるはずなので、
休暇をとれるのは役者さんのみですが。
蜷川さんの好評を聞いて、
皆、疲労は抱えながらも、和やかな雰囲気で
さいたま芸術劇場最後の稽古が終えました。

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