2011/08/15

眠りがやってくることについて

 

ストリッパーは今日も眠る

私たちと同じように眠り夢を見る

きらびやかな照明とベースの効いた音楽をベッドカバーにして

少し疲れたように微笑んで眠る




それにしても

バイトの通勤の時に通るいつもの道

浅草駅からほど近いところ

来る日も来る日も座って男の人を待っている

あまりにも黒々とした髪をもつ(おそらくカツラの)痩せたおばさん

彼女を確認する度

いやあな黒が私を襲う

見たくない。世の中で一番姿を消してほしいおばさん

私はいつか彼女を刺してしまうのではないかと恐れるが

彼女から私と同じ赤い血が流れるであろうことを想像し

身震いして

刺すことはないな、と気休めに安堵する


ああ、あああ。


彼女も夜

横になって眠るのだろうか。




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