あれ・・・あたし、演技上手いんじゃね?
などと思うことがありました。
演出家として作品に当たっている稽古中、
「違う違う、こういう風にやってみて!」と
みんなの前に出てやってみせる時です。
しかし
いざ自分が役者として演劇に関わる時、
自信過剰であった、と
深く絶望するのでした。
この話題が、今日の稽古で出てきました。
わたしはここ数年、この奇妙な現象に悩まされていたので
解決、というか
「よくあることなんだ!」「しかも蜷川さんにも!!」
と、少しスッキリした気持ちです。
私はこんな演劇人生を送って来ました。
劇団200億で演出をやっては
他の劇団の役者をやり、また
演出をやりたくなって、
それが終ったらすぐに役者の話を見つけてくる。
演出と役者の行ったり来たり。
演出をやったあとは無性に演じたくなって、
その後にまた演出に専念したくなる、という
繰り返しです。
演出をしている時って、
自分の演技がなかなかイケてるような気がして
ならないのです。
しかし「役者」をやってもどうも上手くいかない。
「燃え尽き症候群後の感情先走り演技」に陥り
なかなか調子が上がらない、
いわばスランプ突入の俳優に、
蜷川さんがこういったことを話されました。
「演出家は役者に演技の見本をみせる時
『やってみせる』という構造があるために、
普段より上手くなる。
『やってみせる』と恥ずかしさが減るし、
それによって余裕ができる。
また、役者にポイントを分かってもらうために
強調する箇所を大きめにやろうとする。
実際、僕は俳優から演出家に転身して、
演技が随分上手くなった。」
行き詰まる役者に
余裕が大切だということを知ってもらう
という意図で、話されました。
しかしわたしにとって
大変衝撃的な話だったのです。
不思議な体験の確証を得た上、
その原因まで知ることが出来たのです。
なるほどなるほど。
演出家の演技の上手さは「やってみせる」という構造からくる
「余裕」なんですね。
まぁしかし、やっぱり演出したあとに
役者をやりたくなるのは
変わらないんでしょうね・・・(笑)

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