2009/08/07

18日目、台詞を大切にする


蜷川さんは、台詞を大切にする演出家です。

今日の役者へのダメ出しは、
動きに関するものが多数ありました。
それも、「言葉」を際立たせるための
動きの抑制でした。

これぐらい高いレベルの役者になると、
積極的に舞台上を動き回ります。
「さすが」と思わされることが多いのですが、
時として動いている役者が目に付いて
台詞に集中がいかないことがあります。

こういうとき蜷川さんは
「その移動は必要ないだろう」
「立たずに、座ったままでその台詞言って」
と、役者の動きを抑制します。
そうして視点の誘導を今まで何度も行ってきました。

また蜷川さんは、意図的に
「このシーンは言葉でいく」
と言い、極端に動きをカットしていく場合があります。

この「言葉のシーン」が今日稽古した中にもありました。
登場人物が亡くなったことを知らされるシーンです。
この場合、役者に相手との距離を保つことを要求します。
動きを極力少なくし、
聴覚と微細な視力のみに訴えかける演技です。
たしかに、
友人が死んだと聞いて嘆き悲しむ演技を
劇的に表現するよりも、
悲しみを役者が胸の中で握りしめ、耐え、
震えるような声を漏らす方が、
ぐっとリアルに近付きます。

動きを減らし「台詞を大切にする」ことが
蜷川さん演出のポリシーのような気がします。
(もちろん、視覚的に興奮できる場面も多数ありますが)



また、大切にしているポリシーとして思い当たるものが
「反応」です。

「ビリヤードの球が次々とはじかれていくみたいに、
 言葉や事件に反応していって」
と、蜷川さん。
イメージしやすいし、
成功したらとても面白いものになりそうです。
(こういった表現が感動的に上手いのも、蜷川さんの特徴ですね)



ひとつ・・・
もしかしたらわたし、小道具の絵を描くことになるかもしれません!
水野美紀さんの特大肖像画です。
今日のブログを書いている間もそのことが頭から離れなくて、
早く絵を練習したくてウズウズしてます。
見学をしつつ、何かひとつでもあの現場のお役に立てることがあれば
これほど嬉しいことはありません。

0 件のコメント:

コメントを投稿