2009/08/30

37日目、2部2幕かえし


今日は選挙なので、いつもより1時間遅くスタート。
2部の2幕を昨日のように、
ところどころ止めながら進めていきました。

「劇場に入ったらもうこんなこと出来ない」と、
ある若手男優Mの1時間に渡る特訓がありました。
その特訓の目指すところは、
『Mさんが演技を通して他者に向き合い
心の揺らぎをあらわにする』ことです。

蜷川さんから様々な指摘がありました。

・言葉に意味がない
 自分のものになっていない
・ブツブツ切れすぎ
・正面を見過ぎ
 スクエア、水平になってる
・べらべら言ってる(状況からすると、絞り出して言う言葉)
・力んでいる

そして細やかなアドバイス。

・符号を使う
  人類共通のルールを使って、解説的に。
  例えば「悩んでいる」ということを伝えるために
  うつむいたり声のトーンを下げたりする。

・自分でイメージを持つ
  共演の阿部さんの目は、いろいろ問いかけてくる。
  それに対して答えようとしたり、
  答えられなくて目をそらして考えたりすればいい。

  「かたくなに」(ト書きにかいてある)自分を正当化しようと
  考えながら言葉を絞り出す
  →役の心のブレが見えてくる
  →結果、役の本音を見せられる

・役が使い慣れているであろう言葉はスラスラと

・演劇はもっと自由だと考える
 演劇だからってべらべら喋る必要はない


Mさんはかなり苦労しています。
根本的な演技の問題なので、
注意されてすぐに直るものではありません。
しかし『コースト・オブ・ユートピア』を通して
今回これらを乗り越えることが出来たら、
Mさんにとって今後大きな財産になること間違いなしです。


その他、本日のメニュー。

◉ただの喜劇と大人演劇との演技の使い分け
  「こんなところシリアスにやったらバカバカしい」喜劇のシーン
   ・台詞の間を詰めて、速く言う  
   ・わがまま女のつまらない悩み
     →大げさに嘆く
    くだらない初体験の話
     →気軽に、雑に
  「ヨーロッパ風の男女の関係」大人のシーン
   ・男女の複雑な関係を微妙なやりとりで表す
   ・関係のない動きは極力無くす

◉劇場規模を考えた演技の要求
  シアターコクーンは大きくて天井が高いため、空気を作りにくい。
  なので低空飛行の演技では飽きてしまう。
  声が小さいと、観客が耳をすまさなければならないので、辛い。

◉2部の終わりに、新演出が加わる
  ゲルツェン(の病気の息子)がパリへ行くことを許可され
  妻子・友人と喜びながら去っていくシーン。
  蜷川さんはある工夫をする。
   →結果、
    喜びの裏に待ち受ける悲しみ(息子も妻も死んでしまう)が
    上手く感動的に表現された。

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